昔の面影がなくなってしまったバケモノ山を偲んで
この山記録は、2016年5月のものです
前回、浅間嶺から松生山そして笹平バス停まで歩いた時に、随分とヘロヘロになりながらも、バケモノ山との分岐だけは見落とさないように気を付けていたにもかかわらず見落としてしまった。分岐に気が付いてもバケモノの山跡(あえてそう呼ばしていただく)を見るつもりはなかった。確証はないしあくまで私の想像ですが、所有者が、個人から会社に変わり武甲山のように採掘が今後もますます進んで行くのでしょう。よく考えてみれば昔のバケモノ山も個人の所有地であり、今は会社の所有地なので許可なく入るいるわけには行かない。そんな事情も分からずにバケモノ山の由来に興味を持って入山してしまった自分が恥ずかしいが、都合のいい考えだと言われることを承知でバケモノ山への道と山頂標識をアップしておく。登山口は笹野バス停を降りた辺りにあった。
橋渡らずに、脇の道を進む
橋本屋商店さんの前を通過
崩落場所先にはいけない
現在も確か立ち入り禁止だったはず
お地蔵さんの脇を登って行くと登山道に出るとどなたかのブログに出ていたので
ここも崩落のため立ち入り禁止だった
無理に登れば登れないこともないが、立ち入り禁止場所を登るわけに行かず、辺りを見回して取り付きを探すが、民家脇を登る場所以外は道はなかった。万策尽きて帰ろうとバス停方向に向かうと、民家の方が出て来て、バケモノ山?と尋ねるので正直に登り口が見当たらないので他の山に行きますと答えると、一人なら家の脇から登って行ってもいいよ言っていただいたのでお言葉に甘えさせていただいた。
急な坂を登り、しばらくすると登山道らしい道にでる。
戻って、どこが登山口か調べようと思ったが止めにした
やがて、見事な朱色の鳥居があった。その脇に所有地に付き立ち入り禁止と書いてある
申し訳ないことをしてしまったと、あらためて反省
この鳥居からすぐに急な登りの連続になる
容赦のない登りとはこのことだ
角が生えた鬼のような露岩帯
平坦な道がない。先を見ても登り一辺倒なのがよくわかった
なかなか着かないバケモノ山
どうにか到着
604Mにしては厳しかったのが正直な感想
ここからも登りが続き、登り切ると左に大きく向きを替えて緩やかに登る
笹平バス停から登って来る道と合わさる
ここをバケモノ山方向から来ると右
笹平から来ると左に曲がると松生山になる
ここを見つけたかったが、見落としてしまった
最後になるが、
昔炭焼が旅人を殺してその財布を奪い、その屍骸を竈に投じて焼いたら、それからのちはその地区で炭を焼くと、必ずその恨めしそうな顔が現れたり、クドから窺がうと、竈の炎が人の形になって燃え上がったりするので、俚人は忌んで近づかない山なのである。この山(山林)を持ち或いは伐ったりすると、必ず一家の内に死人を出すなどと俚老は謂い、一にイハイ山なぞとも呼んでいるのである。
引用元:復刻版 奥多摩 --山・渓・峠-- 宮内敏雄さん著